会計事務所から経理管理職などへの転職を目指す場合、自己PRとしてアピールするべきことはいくつかあります。

ここでは会計事務所からの転職を有利に進めるための自己PRについて考えてみましょう。


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決算業務の経験をアピールしよう

まず、第一には決算業務や税務申告の業務が完結できることをアピールするべきです。

会計事務所経験者の強みは、数多くの企業の決算、税務申告を経験していることです。

一般企業で経理畑を進んできた人の場合、1社か2社だけの決算業務しか経験していない人が多いため、どうしても視野が狭くなる傾向があります。

会計事務所経験者の場合、多い人なら一年間に20件以上は決算申告をやってきているでしょうから、そうした「数をこなしてきた」という経験は自己PRとして打ち出しておくべきです。

ただし、後にも述べますが「どの程度の規模の得意先の決算申告を経験してきたか」も重要です。

個人事業主の確定申告の経験しかないというような場合、自己PRとしてはやや弱くなってしまいます。

その場合には税理士試験の勉強などを通して法人税や消費税の税法を理解していることなどを合わせて自己PRに加えていくなど、印象を良くするための工夫が必要になるでしょう。


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融資交渉に関わった経験

一般企業経理の管理職になると、銀行の担当者との付き合いがかなり重要な業務となります。

資金繰りがうまくコントロールできなければいくら利益が出ていても会社は即倒産してしまいますから、経理や財務の担当者を目指す人にとって、融資に関する交渉経験があることは大きな強みになります。

この点に関しては会計事務所経験者は得意先企業の融資交渉の場に居合わせたことがある、あるいは得意先に対して財務に関する指導(決算書から経営を考えるアドバイスなど)を積極的にしてきたということを自己PRとしてアピールすると良いでしょう。


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税務調査立会いの経験も重要

税務調査も経理、財務担当者にとって重要な業務になります。

売上高が数十億円を超える規模の企業の経理財務担当者にとって、税務調査というものは数年に一度は必ずあるイベントの一つです。

もちろん、その際には顧問になってもらっている税理士や税理士法人に立会いを依頼することになるのですが、資料提出や具体的な調査官との交渉に関しては経験があることは重要視されるでしょう。

税務調査対策としては、その場での交渉よりも、実際に調査が入った時に備えて、経理帳簿をしっかりと整える体制づくりが重要です(会計帳簿の内容に加えて、経理部署の体制そのものが信頼にたるものかどうかを税務調査官は見ています)

こうした体制づくりの重要性を認識していることを面接では自己PRとしてアピールできると良いですね。


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会計事務所経験者の弱みは?

会計事務所経験者には上のような強みがありますので、これらは自己PRとしてアピールするべきことです。

一方で、会計事務所の経験しかない人の「弱み」についても認識しておきましょう。

転職面接では「あなたの弱みはなんですか?」と聞かれることがありますが、新卒の場合と違って性格的な弱みよりも、実務経験として足りていない部分を問われている場合が多いです。

弱みは誰にでもありますので、弱みがあることそのものは問題ありません。

重要なことは、その弱みを自分で認識しており、今後の業務でどのように埋めていこうと考えているかをきちんと採用担当者に説明できることです。

即戦力として働くことが求められる経験者転職の場合、この点はより重要になります。

以下では会計事務所の経験しかない人(一般企業経理の経験がない人)が認識しておくべき弱みについていくつかあげてみます。

①小さな企業の決算経験しかない

小規模な会計事務所の場合、担当者レベルで決算や税務申告を経験するのは年商数億円〜多くても数十億円レベルの企業だと思います。

業務そのものも担当者が1人で得意先と相談しながら完結する場合が多いでしょう。

一方で、年商数百億円を超える大企業の経理担当者となると、決算業務や日頃の経理業務に関しても「チームとして仕事をすること」が重要になります。

具体的な決算業務をチームとしてこなしたことがあるか、だけではなく、通常業務を円滑に進めるためにチーム構築や部下のサポートについてどのような実務経験があるのか?といったことを自己PRとしてアピールできるかも常用になるでしょう。

また、法人税や消費税の具体的な税務業務の内容に関しても、大企業と中小企業とでは内容がかなり異なる部分も多いです。

あなたが税理士有資格者や科目合格者で、いかに税法にくわしいとしても、大企業の経理と中小企業の経理とではやはりレベルが違うということは認識しておく必要があります。

②棚卸しや銀行振込等の経験がない

経理畑を歩いてきた人にとっては、入社一年目で経験するような業務内容であっても、会計事務所の経験しかない人には未経験である、ということは少なくありません。

具体的には商品在庫の実地棚卸しや、日常的な銀行振込などの業務、領収書や請求書のファイリング等の業務です。

もちろん、これらはそれほど難しい業務というわけではありませんので、今経験がなかったとしてもすぐに覚えられる仕事ではあります。

しかし、採用担当者側の視点としては、こういう基本的な業務についても謙虚に学ぶ姿勢を持っているかどうかもチェックしている可能性が高いです。

もしあなたにこのような経験がないのであれば、会計事務所の仕事ではこういう経験ができにくいということを自ら申告した上で、入社後には積極的に学んでいきたいという姿勢を見せることが有効な自己PRとなるでしょう。


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会計事務所からの転職を成功させるには?

会計事務所から一般企業経理への転職をスムーズに成功させるのであれば、会計実務経験者専門の転職サイトには登録しておきましょう(登録は無料でできます)

特に、管理職転職に特化しているMS-Japanは会計事務所から経理管理職を目指す人にはおすすめです(年収がかなり高い非公開求人が多く紹介されています)

私が実際に会計事務所から一般企業経理の管理職に転職した時にお世話になったのはジャスネットキャリアなのですが、東京の求人情報が中心になるのがやや不満ですね(東京で探すのならジャスネットキャリアは経理転職でも最有力です。※私は関西在住です)

東京以外で探すのなら大手のマイナビ税理士などもおすすめですよ(科目合格者や税理士有資格者限定ですが)。


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【会計事務所から経理へ転職】経理経験者として扱ってもらうには?

経理事務職の求人案件を見ていると、応募条件として「経理j積む経験者の募集」という条件があるのをよく見かけると思います。

やや漠然としているので自分が経理経験者に該当するのかどうか微妙…という方もおられるのではないでしょうか。

会計事務所で働いている人の場合、決算や税務申告の経験はあっても具体的な日常の業務(振込業務や日々の仕訳入力など)の経験がない場合も多いとおもいますので、特に判断しにくいですよね。

ここでは実際に会計事務所勤務から一般企業経理へ経験者として転職した私の体験から「経理経験者」の線引きについて書かせていただきたいと思います。

年数や保有資格より、どういう業務ができるか

経理経験者としての転職を考える場合、履歴書に書くのは実務経験の年数や資格(簿記や税理士資格科目など)に目が行きがちですね。

しかし、採用側の企業がもっとも見ているのはあなたが「どんな仕事をできるのか?」です。

あなたが対応できる仕事の内容によっては、資格を何も持っていなくても特に問題視されることもないというわけです。

アピールするべきはやはり決算業務の経験があることでしょう。

何件ぐらいの得意先を担当していて、年間で何回ぐらい決算業務をしてきたかということを具体的に自己PRとしてまとめると採用担当者も「経理幹部の候補」として認識してくれる可能性が高まるでしょう。

また、税務調査対応や銀行融資交渉の立会いなどの経験があればなお良いです。

これらは一般企業経理財務担当者にとって非常に重要な仕事になります。

どんな規模のお客さんと関わってきたか

会計事務所といってもどんな規模の得意先を相手にしてきたかによって経験のある仕事内容にかなり開きがあるというのが実際のところだと思います。

この点で、一般企業経理の転職では、小規模なお客さん(個人事業主など)を相手にしてきた経験よりも、ある程度の規模のお客さんの経理担当者とやり取りをしてきた経験の方が重要視されるのは間違いないでしょう。

会社の規模によっては、個人事業主のお客さんを相手に仕事をしてきたことはあまり評価されない可能性もありますので、アピールのしどころには注意しておきましょう。

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会計事務所から経理を目指す場合の志望理由

ここからは、会計事務所から一般企業経理への転職を希望する人は、どんな志望理由を作るべきか?を解説していきます。

あなたが面接を受けるときの志望動機を作る際の参考にしてみてくださいね。

①会社の経営にもっと深く関わりたい

例:「会計事務所の仕事はお客さんの企業の経営の中枢に関わる仕事ですが、最終的には外部の相談役に過ぎないため、もっとも重要なところの意思決定では蚊帳の外(かやのそと)にいる感じがしていました。

今後は企業内部の人間として、経理を通して経営の意思決定に深く関わってみたいと考えています」

この内容なら、面接でも会計事務所の仕事の内容について簡潔に話がしやすいですし、ステップアップとして転職活動を行っているということが伝わってきますね。

会計事務所で仕事をしていて、どういうときに疎外感(そがいかん)を感じたのか、経理としての仕事のどういう部分が魅力的だと感じたのかといったことを具体的に説明できるとより良い志望理由になると思います。

②所長税理士の健康状態が不安

例:「経営者である所長税理士を含めて5人の社員がいる会計事務所で働いてきました。

税理士資格を持っているのが所長税理士だけなため、この人の健康状態によっては事業廃業とならざるをえず、社員全員に不安が広がっている状態でした。

会計事務所の仕事そのものは経理についての実務知識を深められるので好きだったのですが、家族が増えたこともあり仕事により集中できる環境を求めて企業経理への転職を目指すようになりました」

こちらはやや現実的な志望動機ですね。

実際に、会計事務所ではこういう状況のところは少なくないと思います。

仕事に集中したいのに、それ以外の自分の努力ではどうしようもない要因(所長税理士の健康状態)で仕事に集中できないのはやはりつらいものがありますよね。

ある程度の規模がある企業の経理に応募する場合は上記でも良いと思いますが、小規模な企業の場合、多かれ少なかれ同じ状況の企業も少なくないのでその点は注意しましょう。

従業員30名ぐらいの会社の場合、経営者が倒れると売上がぐっと下がってしまうという状況に変わりがない場合も多いです(会計事務所で仕事をされている人であればこの点は実体験から分かると思いますが)

「組織が苦しい時に逃げ出す人」と思われないために

一点、不安があるとすれば「経営者が病気なときに一人逃げ出すの?」というような(ちょっと極端ですが)印象を持たれる可能性があります。

そのため、あなたが転職をするにあたっては前職の会計事務所所長みずからが別の仕事への転職を検討するように指示があった(事務所はたたむつもりなのでなど)ことを一言加えておくと良いでしょう。