この記事を書いている時点(3月8日)では会計事務所は「忙しくて辛い…」とされる時期まっただ中ですね。

毎年、2月〜3月の時期には確定申告という会計事務所にとっては一大イベントといえる業務がありますので、非常に忙しくて新人の人などは「辛い」と感じているかもしれません。

もちろん、この時期はベテランの会計事務所職員でもかなり辛いと感じるものですので、転職を検討しているという人ももしかしたら多いかもしれませんね。

ここでは会計事務所の業務が辛い…と感じる時期や業務内容について紹介させていただきます。

これから会計事務所への転職を目指すという方や、いま現在会計事務所で仕事をしていて辛い…と感じている人の参考になれば幸いです。

会計事務所が辛い…と感じる時期

会計事務所での仕事が辛い…と感じるのはやはり2月〜3月の確定申告時期だと思います。

この時期は本当に業務量が多く、深夜まで残業ということも珍しくありませんから、心が折れてしまう人も少なくありませんね。

私の場合は、未経験で入社したのがこの2月のタイミングでしたから「普段はこんなに忙しくないからね」と先輩にはげまされながら頑張った記憶があります。

実際、3月15日に確定申告が終了した翌日には先輩がみんな定時で帰っていくのに感動した思い出があります笑

現在、確定申告の時期で非常に辛い…という思いをしている方は、ぜひ3月15日まで頑張ってみてくださいね。

会計事務所の年末調整は辛い

確定申告が始まるちょっと前(年末〜1月初め)には年末調整もあります。

この時期あたりから本格的に会計事務所の仕事は忙しくなっていきますが、年末調整に関しては業務そのものが非常に理解しづらいので、未経験で入社した人はまずは知識として年末調整の仕組みについて理解しておくことが大切になります。

業務の意味が全くわからない状態で、お客さんから質問を受けながら進めていくことほどつらいことはありませんからね。

理想的には年末調整の準備が始まる10月末までに、年末調整とはどういうものなのか?といことをある程度知識として頭に入れておきましょう。

基本的な知識を頭に入れつつ、業務上チェックしておくべき点については先輩の社員に聞いておくようにするのもお忘れなく。

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会計事務所はフットワークが重い人は辛い?

会計事務所という仕事については、「机に座って電卓を叩きながら決算書とにらめっこをしている」というイメージを持っている方ももしかしたら多いかもしれません。

もちろん、そういう面も確かにあるのですが、実際には会計事務所の仕事ではフットワークの軽さというものがある程度求められます。

具体的には1日に2社〜3社ぐらいはお客さんの事業所に訪問して月次監査を行ったり、お客さんの要望に応じて金融機関との折衝に同席したりといったことも業務の範囲に入ります。

私の場合、基本的に事務所内で仕事をするのは夕方以降のみで、昼間はお客さんのところをずっと飛び回っているというのが実情でしたね。

月次監査ではどんなことをやっている?

会計事務所の仕事というのは、毎月の月次監査を積み重ねて、最終的に年に1度の確定申告や法人の決算申告で完了、というのが一つの業務サイクルになります。

この月次監査というのは非常に重要なステップで、ここで毎月得意先の経営者などと信頼関係をどれだけ気付けるかによって、質の高い仕事ができるかどうかが決まります。

税理士事務所の社員としていい仕事をするためには、何よりも得意先の経営者がどういうことに悩み、どういう要望を会計事務所に対して持っているのか?ということが把握できなくてはなりません。

そのためには月次監査でのコミュニケーションが重要になってくるわけです。

現在、会計事務所に所属している方は、月次監査は単に月次試算表を作るだけの作業ではなく、お客さんのニーズを掘り起こすための絶好のチャンスと考えながら取り組むようにすると良いでしょう。

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未経験者に会計事務所は辛い?

会計事務所への転職を目指す方の中には、まったくの社会人未経験という人も多いでしょう。

上でも解説させていただいた通り、会計事務所は繁忙期にはかなりの激務になりますから、学生やアルバイトの経験しかない人にとってはこの時期の仕事がかなり辛いと感じてしまうこともあるかもしれません。

もちろん、私はそのようにして立派に仕事ができるようになっている社会人未経験の人(会計事務所への就職が社会人としての最初の仕事という人)もたくさん見てきたので、絶対に無理とは思いません。

社会人未経験でも会計事務所へ入社し、実務経験を積みながら税理士資格取得を目指すというのも現実的なキャリアアップのプランとしてじゅうぶん考えられますよ。

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ここまでのまとめ

今回は、会計事務所で働いていて辛い…と感じる時期や仕事内容について、私や私のまわりで働いていた人の体験談をもとに解説させていただきました。

会計事務所の仕事は、一般的に考えられているよりもフットワークの軽さが求められたり、繁忙期の忙しさが尋常ではなかったり…と辛いと感じる場面も多くあるものです。

しかし、会計事務所で辛い時期を乗り越えた経験は、あなたの今後のキャリアアップ(転職や独立など)に大きく貢献してくれることは間違いありません。

税理士資格の勉強などを同時進行で進めながら会計事務所で働いている人はなかなか辛くて大変だとは思いますが、将来を見すえながらぜひ頑張ってみてくださいね。

会計事務所を1年で転職したい…と思っている方へ

会計事務所に入社して1年しか経っていないけれど、どうも今の職場は自分にあっていないかも…と転職を考えている人もおられるかもしれません。

まわりに相談しても「石の上にも3年だよ」とか「せっかく税理士を目指せるのにもったいない」と言われるばかりでモヤモヤしているという人も多いかもしれませんね。

一般的には転職の回数は少なければ少ないほど良い(履歴書はきれいなほどいい)という風潮がありますが、私は必ずしもそうは思っていません(私は10年で3社の会計事務所に転職しました)

重要なのは「なぜ、今の会計事務所を辞めたいのか?」を自分の中で明確にして、それぞれの理由にあった転職戦略を考えることです。

まずは会計事務所を1年で転職していく人の3つのタイプについて知っておきましょう(あなたはどのタイプでしょうか?)

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会計事務所を1年で転職する人の3タイプ

会計事務所を1年ぐらいの経験して、転職したいと思っている人には以下の3タイプがいると思います。

 

  1. 今の職場がどうしても嫌だから辞めたいという人
  2. もっとお給料が欲しいから辞めたいという人
  3. もっと能力を上げたいから辞めたいという人

 

さて、あなたはどのタイプに該当するでしょうか?

もちろん、どのタイプだから良い、ダメという話ではありません。

重要なことは自分のタイプを認識して、それにあった次の手(具体的には転職活動)を打つことです。

以下、それぞれのタイプにあった転職活動の仕方を見ていきましょう。

1-1.今の職場がどうしても嫌だから辞めたいという人

まず、今の職場の上司とそりが合わない、事務所の雰囲気が生理的に耐えられないという状態の人は、なんといってもすぐに転職活動を始めることがベストです。

(※具体的な転職活動の始め方については後で解説しています

日本では「仕事をすぐ辞める人間は劣っている人間」という誤った風潮がありますが、これをあまりまじめに考えすぎる必要はありません。

私自身、会計事務所は3社ほど転職していますし、それ以降の仕事(一般企業経理で管理職をやっています)でも転職をするたびに年収や職場環境は良くなっていっています。

どんな人でも合う職場、合わない職場というのはあるものです。

合わない職場にいつまでもいてはあなたの人生にとってプラスになることはありません。

大切なことは主体的に自分から職場を選ぶという意識を持つことです。

もちろん、転職するたびに年収がさがっていくという人もいますが、これは明らかに転職活動のやり方を間違っています。

正しい転職活動の進め方や考え方についてはあとで解説していますので参考にして見てくださいね。

もっとお給料が欲しいから辞めたいという人

会計事務所の1年目というのは給料が少ないものですよね。

特に未経験で入社したという人の場合、仕事を覚えて得意先の担当を持てるようになるまでは手取りの月収が20万円を切る…ということも多いかもしれません。

このタイプの人の場合、個人的にはもう少し今の職場で頑張って見ることをおすすめします。

給与や年収をもっとアップしたくて転職活動をしたとしても、あなたがとびきり優秀な人でないかぎり、未経験〜1年ぐらいの実務経験ならどこの会計事務所でも同じような給与水準になりがちです。

それであれば今の職場でもう少し実務経験を積み、次の職場で「前の職場ではこういう仕事をしてきた」というアピールができる状態で転職活動を行うのが年収アップのためには適切です。

なお、次の職場を探す情報収集は重要ですので、転職サイトには無料登録してこまめに求人情報をチェックしておくことをおすすめします(無料登録しないと非公開求人は見れませんので注意)

>>私が実際に使った転職サイト

1-3.もっと能力を上げたいから辞めたいという人

20代〜30代前半というのはあなたの人生全体での仕事のパフォーマンスを決める重要な時期といえます。

そのような時期に、

  • 「この職場では能力アップできない」
  • 「税理士試験の勉強をしたいのに雑用ばかりでできない」

このような状態でいつまでもくすぶっているのは良いことではありません(あなたの人生にとってプラスにはなりません)

ここでも重要なことは主体的に動くことです。

あなたの人生全体から考えて、今の職場にい続けることは重要ですか?次のような質問を自分自身にしてみることをおすすめします。

  • 将来的に税理士として独立することを考えているのであれば、年収は一時的に下がったとしても、勉強環境を確保できる会計事務所に移るべきなのではないですか?
  • 税理士試験については3年間〜5年間という長期戦略を考えているのであれば、尊敬できる所長や先輩のいる環境で実務経験を積むべきではないですか?
  • 会計事務所での実務経験をいかして一般企業経理の管理職を目指すというキャリアを考えているのであれば、ある程度大きな得意先のある会計事務所で決算申告の経験を積むべきなのではないですか?
  • あなたが担当している得意先の規模は年商どのぐらいですか?一般企業の経理管理職を目指すなら数億円〜数十億円規模の得意先の決算経験を積むべきです。

決して悲観的になることはありません。

わくわくしながら「今後の自分の人生から考えて、今の職場にいることがベストか?」を考えてみてくださいね。

入社前に職場の環境について知るには?

とはいえ、入社前の段階でその会計事務所が自分が求めている環境かどうか?を判断するのは情報不足で難しい…というのが実情です。

そのため、会計事務所がどのような環境か?について情報を収集する場所を選別することが大切です。

具体的には、会計職専門の転職サイトに登録しておくことがおすすめですよ。

転職サイトに無料登録すると一般には公開されていない求人情報(非公開求人:年収や福利厚生が良い場合が多いです)を見ることができるようになります。

なお、転職サイトは私たち求職者側は完全無料で使うことができます(転職サイトにお金を払っているのは人事採用を行う企業側です)

後から料金を請求されるというようなことはあり得ませんので、安心して使うことができますよ。

>>私が実際に使った会計職専門の転職サイトはこちら