税理士試験の勉強に取り組んでいる人の中には、1年間〜3年間程度試験に専念していた(その間は無職やフリーター)という方も少なくないでしょう(いわゆる履歴書にブランク期間がある状態)

その間に税理士試験に合格できたという人もいれば、科目合格しかできなかった(あるいは1科目も合格できなかった)という人もいると思います。

今回は、試験に数年間専念した期間がある人たちが会計事務所に実務未経験で転職することが可能か?について解説させていただきます。

会計事務所は人材不足状態

現在、会計事務所は慢性的な人材不足状態です。

特に小規模な会計事務所(従業員10人未満)は人手不足が深刻な状況で、ハローワークや転職サイトを使って募集をかけてもなかなか人材を確保できないというのが実情なのです。

私が所属していた会計事務所でも、税理士試験が終わった後半年ぐらい募集をかけていたものの、ほとんど応募がなく1人も採用できない…という状態が続いていた時期がありました。

経験者の募集では本当に応募が少ないので、やむを得ず未経験者でもOKとし、ようやく採用に至った人が1人出たというような状態だったのです。

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会計事務所が人材確保に力を入れる理由

会計事務所は何か商品を仕入れてきて売る、というような職種ではなく、そこで働く人が生み出すサービスを売り物にしている企業です。

そのため、何よりも人材の確保が事務所として成長して行くためには必須で、もし十分な人数を確保できない時には従業員が激務に耐えられずにどんどん辞めて行く…というような壊滅的な状態になってしまうことも実はめずらしくないのです。

会計事務所のこのような状態から考えて、例えば数年間のブランク期間(試験に専念していた期間)があったとしても、税法や会計についてある程度の知識がある人というのは非常に魅力的な人材です。

もしあなたが「自分はブランク期間があるから採用なんかされないかも…」と不安に感じていたとしたらとてももったいないことです。

人手不足な会計事務所にとってあなたは実は「ノドから手が出るほど欲しい人材」かもしれないのです。

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まずは実務経験を積める環境に入る

会計事務所で働き始めるなら少しでも年齢的に若いうちに業界に入った方が有利であるのは間違いありません。

未経験者の募集の場合にはやはり年齢は重要な選考基準になります。

遅くとも30代前半ぐらいまでの人がギリギリの採用ラインとなるのは間違い無いでしょう。

税理士試験に専念している人の中には「少なくとも3科目ぐらいは持っておかないと給料など面で不利かも…」と考えている方もひょっとしたら多いかもしれません。

しかし、長期的なキャリアを考えるなら少しでも早く業界に入り、実務経験を積むことをお勧めします。

税理士試験は難関ですが、会計事務所で働きながら5科目合格している人はいくらでもいますし、事務所によっては従業員が試験勉強をするのをできる限りサポートしようとしているところも少なくありません(そういう環境をアピールすることで人材を確保しようとしている事務所は多いです)

ブランク期間がある方も、会計事務所に実務未経験で採用されることは十分可能ですよ。