会計事務所への転職では、年齢についての条件がある程度厳密に存在しているというのが現実です。

今回は、未経験で会計事務所への転職を検討している方向けに、転職活動開始時点の年齢から取るべき戦略について解説させていただきます。

20代前半の人

  • 想定年収:250万円〜300万円程度

20代前半(20歳〜24歳)で会計事務所に入社するという人の多くが、社会人経験なし、または第二新卒の方です(大学卒業後、一般企業に就職したものの数年間で退職→一念発起して税理士を目指すというケースが多いです)

この年齢属性の人は「見習い扱い」という形になるケースが多いために想定年収もやや低くなります。

転職活動を行う際のポイントとしては、従業員が税理士試験の勉強を同時進行で行うことに理解がある事務所を選択することです。

うまくいけば20代前半で入社して3年〜5年の実務経験を積みながら税理士5科目に合格、その後独立…といった形で理想的なキャリア形成を進めていくことが可能になります。

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20代後半の人

  • 想定年収:300万円程度

この年代で未経験者として会計事務所を目指す場合、税理士試験の科目合格が必要になるケースが多いです。

会計事務所としても、ある程度の規模の得意先を担当してもらうためには簿記論や財務諸表論、法人税法に関する基礎知識がある人を探しているためです。

(これらの知識がなく、個人事業主などの小規模で顧問料が安い得意先しか担当できない人では、事務所にもたらす売上の絶対額が小さいため、年収も低くならざるを得ないのです)

会計事務所での年収の決まり方についての基本的な考え方はこちらの記事で解説しています↓

>>会計事務所は従業員の給与水準をどうやって決めている?

実務経験のアピールも忘れず行おう

また、20代後半の方の場合、ほとんどの人が別の業界での実務経験があると思います。

転職活動では別の業界でつちかった知識や経験がどのように会計事務所での仕事にいかせるのか、という点を考えながら職務経歴書や履歴書を作成するようにしましょう(営業マンとしての経験はコミュニケーション能力が大切な会計事務所では意外に重宝されます)

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30代前半の人

  • 想定年収:350万円程度

会計事務所未経験で転職活動を行う場合には、遅くとも34歳ごろまでが現実的なハードルとなることを理解しておきましょう。

科目合格もできれば2科目〜4科目があるのが望ましいです。

ただし、5科目すでに持っているという人の場合、独立までの腰掛けと取られてしまう可能性がありますから注意が必要です。

35歳以降の場合、基本的には即戦力採用になりますから、会計事務所での実務経験がない方の場合には採用されるのは非常に難しくなるというのが実際のところです(ただし、一般事業会社での経理や財務、コンサルティング業務などを経験している方の場合は採用に至る場合もあります)

>>会計事務所の求人を探すならこちら

35歳以上の人の採用が難しくなる理由

35歳以降の人でも採用されるケースもまれにありますが、おそらく未経験者としてオファーされる年収がこの年代の人のニーズとはマッチしない可能性が高いです(簡単にいうと年齢から考えて給料が安すぎる…というような状況になりやすいです)

家族を養っていかないといけないという方の場合、会計事務所としてもそういった状況を考慮した上で給与額が決めざるを得なくなりますから、未経験者に対してオファーできる年収を超えている場合には採用に至らない可能性が高くなってしまうためです。