男性の方が周りの人に「転職先として経理を目指している」という話をすると、「女性が中心の部署だから難しいんじゃないの?」といわれる…というケースはひょっとしたら多いのかもしれません。
ですが、「経理は女性のもの」というイメージを持っている人のほとんどは、おそらく従業員数人〜数十名程度の小さな企業での実務経験しかない人だと思います。
実際、中小零細企業では社長の奥さんなどが経理を担当しているというようなケースも多いですから、そのイメージが定着しているのもやむを得ない部分はあるんですけどね。
従業員100名以上の中堅〜大手の企業では経理部の全員が男性というケースも決して珍しいことではありませんし、外資系企業では経理財務は役員に直結する出世コースでもあるんですよ。
この記事の目次
中堅〜大手企業の経理ではどんな仕事をする?
ある程度の規模の経理部の仕事は、単なる経費精算や会計処理だけではありません。
私自身、日常的にやっている業務の一部を紹介させていただきたいと思います(私は中堅規模の企業経理部で管理職として働いている30代男です)
銀行との資金繰りをめぐる融資折衝や会計監査への対応、メーカー企業であれば原価計算のデータを経営者に経営資料として改善提案する業務など、多様な仕事が経理部には集中しています。
経理は経営者に直結する仕事
これらの仕事は経営者に直結する仕事ですから、経理部内で管理職になればその後役員レベルまで出世すると言うケースも少なからずあるのです。
経理に男性が転職するのは難しい…というイメージをお持ちの方は、ぜひ中堅規模の企業〜大手企業を転職の選択肢に入れてみてください。
会計事務所での実務経験がある方はなおさら経理への転職はおすすめです。
大手企業では会計事務所経験者の決算業務や税務申告についての豊富な実務経験は非常に重宝されますから、うまくいけば幹部候補としての入社となることも考えられます。
[ad#co-2]男性が経理を目指す際の注意点
上で説明させていただいたように、中堅規模〜大手企業の経理部であればむしろ男性の方が採用される確率は高くなります。
しかし、男性が経理部を目指す時のハードルとして、転職活動では経理の実務経験がどれぐらいあるか?が重要になることは知っておかなくてはなりません。
30代OKの男性経理は経理実務経験者だけ
結論から言うと、現在30代の方で、経理事務や会計事務所などでの経験が3年間〜5年間程度ない方の場合には経理部への転職は難しいと言わざるを得ません。
未経験者向けの経理求人に採用されるのは20代前半の女性が多いからです(未経験者の採用に関しては男性の場合は26歳ぐらいまでです)
未経験者が採用される「一般事務に近い経理業務」に関しては、年齢的に若い未婚女性か、20代前半の男性(経理未経験者)が多く採用されるというのが実際のところなのです。
30代男性は経理幹部を目指すべき
やっぱり経理に20代後半以降の男が入るのは難しいのか…と落ち込まれた方もおられるかもしれませんが、あなたが経理事務や会計事務所での経験が数年間以上ある人なのであればまったく落ち込む必要はありません。
あなたが狙うべき経理求人というのは上のような「未経験者でも採用される、事務作業に近い経理部員の求人」ではなく、「ある程度の規模の企業求人で、経理幹部候補となる人を探している求人」です。
経理事務や会計事務所経験者など実務経験がすでにある方であれば、30代の方でもこれらの求人に応募して採用される可能性は大いにあります(そもそも未経験者は対象外の求人ですから、競争相手になりません)
※男性が狙うべき経理求人
- 中小企業の未経験者むけ経理求人→×(女性の採用が中心)
- 大手企業の経理幹部候補求人→◯(20代後半〜の男性が中心)
履歴書や職務経歴書でアピールすべきポイント
上のような「経理幹部候補の求人」に採用されるためには、履歴書や職務経歴書の書き方が非常に重要になります。
未経験者に近いような内容の職務経歴書を送ってしまうと、「この人は求めている人物像とかけ離れている」という判断をされてしまい、最初から吟味の対象に入れてもらえなくなる可能性があるためです。
経理幹部候補としての求人に応募する際には、履歴書や職務経歴書では決算業務や給与計算についての経験、会計事務所経験者であれば税務調査対応の経験などを積極的にアピールするようにしましょう。
日本企業の場合、基本的に経理部と財務部(資金調達を担当する部署)は一緒になっていますから、会計事務所勤務時に企業経営者から資金繰り表作成などの相談を受けた経験のある方はそういった点もアピールするとなお良いです。
[ad#co-3]経理部志望の男性が書類選考で落とされる理由
それでも実際に履歴書やエントリーシートを企業に送ってはいるけれど、書類選考でどうしても落とされてしまう…やっぱり男性が経理に入るのは難しいんだろうか…。
このような悩みをお持ちの方もおられるかもしれません。
どうしても書類先行に通過できないという場合、いま一度あなたの履歴書が「別の転職者との差別化ができているか?」を見直してみる必要があると思います。
あなたの履歴書を光らせるのは資格の数ではない
「履歴書の内容の差別化」というとまっさきに思い浮かべるのは資格の数や種類という方も多いかもしれませんが、転職活動では実は保有資格の数はそれほど重要ではありません。
より重要なのは「これまでどういった仕事をしてきたのか?」に関する超具体的で目の前に当時の情景が浮かぶようなエピソードを履歴書や職務経歴書に盛り込むことなのです。
履歴書や職務経歴書を書く時のコツ
具体的な履歴書や職務経歴書を書く時の差別化のポイント(コツ)としては、「たくさんのことをまんべんなく書くのではなく、1つのエピソードをひたすら掘り下げて書く」ということです。
もし職務経歴書に書けそうな10個のエピソードがあるのであれば、その中でも特に訴求の強いたった1個のエピソードをピックアップして、とにかくそのエピソードについて具体的かつ詳細に書いてみてください。
無味乾燥でなんの印象にも残らない職務経歴書を送る意味は全くありません(人事担当者はそういう職務経歴書を毎日何通も読まされていてうんざりしています)
まわりの転職者がそのような退屈な職務経歴書を送っている中で、あなたが具体的でいきいきと当時の状況が描写された職務経歴書を送ることができれば、書類審査に通るのはそれほど難しいことではないはずです。
転職サイトの履歴書無料メール添削
とはいえ、職務経歴書や履歴書の内容というのは、自分で客観的に内容の良し悪しを判断するのは難しいものです。
この求人には絶対通りたい!という場合には、なかなか思い切った内容を書くことができない…ということもあるでしょう。
そういう場合には転職サイトに無料登録することで利用できる転職エージェントに添削をしてもらうのも1つの手です(メール等で添削してもらえるので実際に顔をあわせる必要はありません)
面接成功の可能性を圧倒的に高める方法
あなたが希望するのであれば、書類審査通過後の面接の具体的な対策方法(企業側が求めている人物像なども事前打ち合わせを通して探ってもらえます)などもアドバイスしてもらえますから、転職成功の可能性をより高くするためにも転職エージェントは積極的に活用してみると良いでしょう。
転職サイトではハローワークなどには出回っていない非公開求人(年収や福利厚生が良いものがごろごろあります)も紹介してもらえるようになる上に、転職エージェントがあなたに代わって採用担当者が年収交渉を行ってもらうことも可能ですよ。
なお、転職エージェントにお金を払うのは採用側の企業ですから、私たち転職希望者は完全無料で使うことができます。
転職エージェントは無料でなんでここまでやってくれるのか?
このように書くと、「なんで無料でここまでやってくれるのか?」とむしろ不審に思われた方もおられるかもしれません(その方が健全な感覚です)
転職エージェントが無料で私たちの転職活動を支援してくれる理由というのは実は簡単なものです。
私たちが企業側に採用されるのが決まると、彼らには企業側から手数料という形で報酬が支払われる仕組みになっているからです。
WIN-WINの関係になる理由
転職エージェントも自分たちの利益を得るために一生懸命私たちを採用側の企業に売り込んでくれるというわけですね。
「なんだか自分を商品扱いされているみたい…」と、やや不快な思いをする方もおられるかもしれませんが、転職サイトを使うことには大きなメリットがあります(自力で転職活動を行なった場合よりもあなたの年収は高くなる可能性があります)
転職エージェントと私たち転職活動者は基本的にWIN-WINの関係になっていますから、利用できるものは利用してしまうのが賢いやり方です(無料で使えますしね)
※転職エージェントを利用するメリット
- 職務経歴書や履歴書の内容をメールで添削してくれる
- 採用担当者から事前に求める人物像を聞き出し、面接対策のポイントを教えてくれる
- 年収や福利厚生の良い非公開求人を紹介してもらえるようになる
- あなたに代わって企業側と年収交渉を行ってくれる