「会計事務所って給料が安いって聞いたけど、実際の平均年収はどのぐらいなんだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
「実際の平均年収」とひとことで言っても、あなたの年齢や家族構成、どのような社会人経験をしてきたか?によって会計事務所での年収は大きく異なります。
例えば、同じ会計事務所未経験でも、30代で家族ありの人と20代独身の人とでは会計事務所側が提示してくる年収額は違うでしょうし、税理士の科目合格を持っているかどうかによっても実際の平均年収は変わってくるでしょう。
ここでは会計事務所の平均年収について、実際によくある具体的なケースを想定しながら考えてみます。
この記事の目次
【会計事務所の平均年収】実際のところどう?
会計事務所の平均年収は、入社1年目〜5年目で400万円ぐらいが相場です。
ここに税理士資格を取得した場合にはさらに100万円程度上乗せとなるケースが多いですね。
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基本給としては上記の求人案件をみると分かりますが、一応考えておくべきなのは「臨時のボーナス」です。
これは新規の得意先を紹介してもらえたときや、節税対策として生命保険の提案などが成功した時には歩合で入ってくるボーナスになります。
生命保険の代理店報酬はかなり大きくて、私が所属していた会計事務所では1件の提案が決まるごとに10万円以上のボーナスが出るということもありました。
新規の得意先の獲得報酬としては月額の顧問報酬の3ヶ月分といったような形で臨時ボーナスが出ていましたが、実際のところは会計事務所によって扱いはいろいろだと思います。
会計事務所の平均年収を考える時には、こういった「臨時ボーナスが出るかどうか?」を確認した上で実際に求人案件に応募してみると良いでしょう。
会計事務所の平均年収で典型例は?
会計事務所の平均年収がアップしていく典型例としては、基本給が1年ごとに1万円程度アップしていくというものが多いでしょう。
会計事務所は小さな規模の組織であることが多いので、給与の昇級については所長税理士の考え方による部分が多いのです。
一応、私が経験した3社の会計事務所ではいずれも1年勤務年数が1年間増えるごとに1万円月収が増えていました。
会計事務所の年収アップの典型例としてこのような形「1年ごとに1万円昇級」が取られることが多いと思われます。
会計事務所の年収【30歳未経験の場合】
会計事務所の年収は、入社するときの年齢や家族構成によって決まることが多いです。
例えば、私が所属していた会計事務所では、30歳未経験(扶養家族あり)の方の初年度年収は350万円程度でしたが、20代の社会人未経験の方の場合は300万円程度といったように、ある程度差がありました。
この点については、そのときの転職市場の状況によって変わりますので、実際に募集されている求人案件を確認してみることをおすすめします。
初年度の会計事務所の年収は?
初年度の会計事務所の給料は、月給だと20万円程度、年収にするとボーナスを入れて300万円程度になることが多いでしょう。
昔ながらの会計事務所だと、「税理士試験の勉強をしやすい環境を整えているから、福利厚生はちょっとがまんしてね」というスタンスのところも珍しくありませんので、慎重に転職先は選ぶ必要があります。
将来的に独立を前提で考えているのであれば、初年度の年収は低くても勉強をしやすい環境の会計事務所を選ぶというのも一つの選択肢としてありだと思います。
会計事務所の平均年収は社会人経験が影響する?
社会人経験についてはあまり影響しない会計事務所が多いように思います。
別の業種で社会人経験があったとしても、会計事務所が未経験であれば同じ条件ということが多いのが実際のところだと思います。
ただ、扶養しないといけない家族がいるとか、20代と30代とではある程度の平均年収の差は出るでしょうね。
ベテランスタッフになった時の会計事務所の平均年収
会計事務所に長年勤めて、事務所の中核をになうベテランスタッフとなった場合には、かなり高い年収を得ている人も少なくありません。
会計事務所側としては、ベテランスタッフに独立されてしまったり、お客さんを連れて別の事務所に行ってしまうような事態は絶対に避けたいと考えているものです。
そのため、税理士資格取得後にも長期間1つの事務所に残ってベテランスタッフとなっていくキャリアも選択肢の1つとしておすすめです。
私が所属していた会計事務所ではベテランスタッフの人の平均年収は700万円程度まで上がっていたと思います(40代後半〜60代ぐらいの方の場合)
[ad#co-2]会計事務所で年収アップするには?
会計事務所で年収アップを目指すためのポイントは、ひとことで言えば「自分が所属する事務所の売上に貢献すること」が一番です。
会計事務所としては顧問になっているお客さんから毎月の顧問報酬や、決算の報酬(顧問報酬月額の3ヶ月分といったような形で決めることが多いです)をもらうことで売上が上がります。
顧問報酬は毎月入ってくる売上ですから、この売上に貢献してくれる社員については年収を上げてあげてでも事務所にずっといて欲しいと考えるわけです。
会計事務所で年収アップする2つの方法
会計事務所の売上に貢献するためには2つの方法があります。
1つは新規の得意先を獲得してくること。
もう1つは業務スピードを上げて担当できる得意先の数を増やすことです。
以下、順番に説明していきますね。
①新規の得意先を獲得する
会計事務所に入社すると、毎月「月次監査」という形で得意先の事業所を訪問し、経営者の方と話をすることになりますが、関係が濃くなってくると別のお客さんを紹介してくれるというケースがあります。
新たなお客さんを獲得できれば、それだけ事務所の毎月の売上を増やすことができますので、会計事務所に貢献することができます。
②担当できる得意先の数を増やす
会計事務所としては、お客さんの数がどんどん増えていったとしても、そのお客さんを担当できるキャパシティ(社員数)がないと「お客さんを増やせるのに増やせない」という状況になってしまいます。
例えば、100件の得意先があったとして、従業員数5人の会計事務所なら1人あたり20件は得意先の担当を持たないと事務所として回っていかないわけですよね。
このときに、あなたが業務の効率化にとりくんで、1人で30件のお客さんを担当できるようになれば得意先の数を10件増やして110件とすることができるわけです。
そうなれば事務所としても売上はアップしますから、当然貢献してくれるあなたの年収をアップしてあげようか、という話になるわけですね。
会計事務所の年収は無資格でもアップできる
このように、会計事務所で年収アップするためにできることは、税理士の資格を取ることだけではありません。
会計事務所には税理士の資格はもっていない人(無資格の人)でも高給取りの人はたくさんいます。
そういう人たちは上記のような形で、自分の年収をアップするために、事務所の売上に貢献するにはどうしたら良いか?という視点で仕事をしています。
あなたの将来的なキャリアを考える上では税理士資格を取得することは優先順位が高いことはもちろんわかりますが、社会人として仕事をしていく上では、自分が所属する企業の売上に貢献するという視点はとても大切です。
まとめ
今回は、会計事務所で働く人の平均年収について、実際のところはどうなのか?という視点から解説させていただきました。
会計事務所の実際の平均年収は、本文でも解説させていただいたようにその人の年齢や家族構成、社会人経験がどのぐらいあるかなどによって決まってきます。
会計事務所で働くことには「仕事をしながら税理士資格の勉強がしやすい」という大きなメリットがありますので、単純に平均年収だけで仕事の良し悪しを判断することはできません。
しかし、20代独身のときはそれでよくても、30代になり家族ができると長期的なライフプランという視点から資格学習や仕事を考えていく必要にいやでも直面するものです。
ここで解説させていただいた会計事務所の平均年収はあくまでも参考値ですが、あなたの今後の人生設計を考える上での参考にしてみてくださいね。
[ad#co-4]公認会計士の年収は?とある30歳女性の場合
以前に私が所属していた企業の会計監査が来た時の話なんですが、
たまたま会計監査の担当をしてくれた方が30歳ぐらい(?)の女性だったんですよ。
ちなみにこの女性は新日本監査法人所属でした。
※正確な年齢を聞いたわけではないのですが、20代ではなさそうでした。
で、私は経理の担当者だったのでいろいろプライベートな話なんかも(魅力的な女性だったもので…)してみたのですが、
「やっぱり公認会計士さんだと女性でも年収は高いんでしょうねー」
とかなり失礼ながらフランクな感じで聞いて見ところ…。
「秘密です!ふふ」
という反応。
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と思った私はさっそく自宅で転職サイトで年収をリサーチ(笑)
※ちなみにこういうサイトです。30代女性、公認会計士資格保有など詳しく条件を指定して求人を探せます↓
結果は…やっぱり公認会計士すげーわ、でした(笑)
年収の平均値で見ると、公認会計士資格保有者であればだいたい600万円〜1000万円という感じですね。
未経験スタートで600万円ですから、腕によっては稼ぎ放題という感じでしょうか。
公認会計士は実力次第の世界です。
女性、男性は基本的に関係ないでしょう(史上最年少で公認会計になった勝間和代さんとかね…)
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税理士と公認会計士の違いは?年収はどっちが高い?
「会計や財務に関する資格の最高レベル」といわれるのが公認会計士や税理士ですね。
特に公認会計士については日本の三大資格(弁護士、医者、公認会計士)といわれることも多いので、合格することができれば非常にステータスの高い資格ということができます。
一方で、税理士は「将来は独立開業して一国一城の主になる!」という夢を持っている人にとっては憧れの職業だと思います。
以下では、公認会計士と税理士の仕事内容の違いや、収入の違いについて解説させていただきます。
公認会計士のお客さんは大きな企業、税理士のお客さんは小さな企業
税理士と公認会計士では、「誰を相手に仕事をするか」が全く違います。
ごく簡単にいうと、公認会計士は企業に属して大企業を相手に仕事をする、税理士は独立開業して中小企業のお客さんを相手に仕事をするという感じですね。
公認会計士の場合、仕事内容は上場企業の会計情報などが正しく作成されているのかをチェックする「会計監査」が基本業務になります。
例えばトヨタやパナソニックというような超大手企業を相手に仕事をするようなイメージですね。
従業員数千人とか、数万人の会社を相手にする感じです。
一方で税理士のお客さんは町の工場や八百屋さんといった中小企業者である場合がほとんどです。
税理士のやや大きなお客さんだと医療法人などもありますが、それでも社員数は100人程度のところが多いです。
サラリーマンとしてなら、年収が高いのは圧倒的に会計士
実際、監査法人に所属する公認会計士は非常に年収が高く、ステータスも高い仕事だと思います。
優秀な人なら20代で年収1000万円という人も決して珍しくないでしょう。
現在、私は中堅一般企業の経理管理職をしていますので、仕事がら会計士さんたちとはよく話をするのですが、監査法人の公認会計士さんとプライベートな話をするといわゆる「金持ちオーラ」がすごいな…と感じることが多いです。
30代前半の人でも普通に高級マンション買って高級外車を乗り回してますからねえ^^:
一方で、税理士に関しては「中小企業のおじさん」という雰囲気の人がほとんどです。
そして、エリートサラリーマンというよりは独立志向の強い人が多いですね。
公認会計士の方が良い、というような書き方になってしまいましたが、税理士も資格取得することができれば非常に魅力的な仕事であることは間違いありません。
税理士の一番の強みは「独立開業」を狙えることですね。
公認会計士として独立するという進路はほぼ考えられませんが、税理士を目指す人は基本的に独立開業を目指すのがむしろ普通です。
将来的に「独立して自分の企業を作りたい!」という気持ちのある方は迷わず税理士を選びましょう。
税理士は試験も科目合格制(毎年1科目ずつ合格して、合計で5科目合格すればOKの試験。もちろん1年で5科目受かってもいいです)なので、仕事をしながら資格取得を目指したいという方にも向いていますよ。
資格勉強中の人は、会計事務所転職が現実的
公認会計士の場合、「監査法人」という会社に入って活動をするのが基本になりますが、監査法人に就職できるのは公認会計士に合格する優秀な人の中でもさらに一握りです。
まして資格をまだ取得していないのであれば監査法人に入るのは非常に難しいため、公認会計士の勉強をしている人でも会計事務所(税理士事務所)からキャリアをスタートする人も珍しくはありません。
税理士事務所は未経験であっても採用されるのは珍しくないので、公認会計士や税理士の資格を勉強中という方は税理士事務所への転職を成功させることから考えてみると良いでしょう。
会計事務所への転職を成功させるなら、転職エージェントへの登録は必須
未経験から税理士事務所への転職を目指すのであれば、会計専門の転職エージェントに無料登録しておくことをおすすめします。
転職エージェントに登録しておけば、一般的には公開されていない「非公開求人(収入や役職も高い場合が多い)」の情報を教えてもらうことができますし、書類選考に通りやすくなる履歴書の書き方や、面接での受け答えの仕方などについてもアドバイスをもらうことができますよ。
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