会計事務所への転職を考えている女性の中には「もし結婚、出産したら仕事をやめることになるのかも…」と不安に感じている方も多いかもしれません。

税理士資格は女性の方にも人気の資格です。

試験勉強をしながら会計事務所で実務経験を積むことを考えている人にとっても「結婚、出産後もキャリアを継続できるか?」は重要な問題ですよね。

結論から言うと、これらの点についてはどの会計事務所に転職するか?が決定的に重要といえます(入り口を間違えると大変なことになるということでもあります)

転職で女性が会計事務所を目指す際に注意すべきポイント

1.女性の結婚、出産と会計事務所

私は10年間で3社の会計事務所を経験しましたが、その3社だけでも女性の結婚や出産に対する事務所のスタンス(=所長税理士のスタンス)は全く違っていました。

参考までに私が経験した会計事務所3社での女性の結婚や出産に関する対応について紹介させていただきますね。

1-1.ややブラックな会計事務所の場合

1社目のややブラックな(繁忙期に毎日サービス残業深夜までやってました…)会計事務所では「女性は結婚したら退職」が当たり前のかなりダメダメな事務所でした。

50代の所長税理士は男尊女卑な考え方で、「得意先の監査担当者は男性、女性は内勤」と分けているような時代錯誤な会計事務所だったんです。

私は3年ぐらい勤めましたが、ベテランはいごこちが良さそうでしたが、若い人はどんどんやめていっているというような状況でしたね(早めにやめて正解でした)

1-2.女性税理士が活躍する職場の場合

2社目は逆に女性の結婚については問題なしの事務所で、育休をしっかりとって復職している女性の社員(得意先を担当する監査担当者)がたくさんいました。

女性の税理士資格保有者も中にはいましたし、男性にまじってどんどん新規の得意先を紹介でとってくるというやり手の女性職員も在籍していましたよ(私にとってはかなりカルチャーショックでした)

ちなみにこの2社目の会計事務所は従業員数30名以上のやや規模の大きい会計事務所です(1社目は従業員数10名未満)

>>会計事務所の3つの規模と転職活動

1-3.戻りたいと思える職場ではない場合

3社目は事務所の制度的には復職も問題なしであるものの、実際に復職してきている人は少ないと言う状況でした(戻ってきたいと思える職場ではなかったのかもしれませんね)

女性の結婚、出産とキャリア形成を考える際には「事務所として育休などの制度がもうけられているか?」と「結婚、出産後の女性が働き続けたい雰囲気か?」の両方を満たしている必要があるのだと思います。

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2.事務所はしっかり選ぶ必要あり

このように、あなたがどれほど高い能力を持っていたとしても、そもそも女性の結婚や出産に理解のないダメダメな会計事務所を選んでしまうと継続的にキャリア形成をしていくことは難しいというのが実情なのです。

特に、税理士資格は取得まで長い時間と大きな労力がかかる資格試験です。

科目合格制であることから実務経験を積みながら長期目線で目指す女性の方も多いと思います。

税理士としてのキャリアを目指す女性の場合、20代後半〜30代なかばまでの「プロとして成長するためにもっとも重要な時期」に結婚、出産という課題と同時進行で取り組まなければならないのが現実です。

そのため、会計事務所への入り口のところ(つまり転職活動での事務所の選別)で長期的につきあえる事務所に出会うことができるかが、あなたのキャリア形成にとって決定的に重要と言えます。

3.福利厚生が良い求人はどこで見つかる?

転職活動は自分1人でやっていては事務所の実際の年齢構成や男女構成、結婚や育児についての情報は得ることが難しいです。

結婚、出産後のことまで考えて会計事務所を選ぶのなら、こうした情報を得ることのできる「会計職専門の転職エージェント」には必ず登録しておくことをおすすめします(登録は無料でできます)

ハローワークに出まわるような求人では、女性のための福利厚生がしっかりしている求人はどうしても激戦区になり、求人が出たらすぐに募集がうまってしまうというのが実情です。

そのため、情報集めはしっかりして「福利厚生が良いのに応募者が殺到していない穴場の求人情報」を見つけることがとても大切になります。

>>募集中の会計事務所求人を見てみる

3-1.激戦区を避けて良い求人を探すには?

結論からいうと、転職エージェントが持っている非公開の求人(ハローワークなどでは出回ってない求人情報)をピンポイントで狙っていくのが良いです。

転職サイトに無料登録さえしておけば、あとはあなた専門の転職エージェントからメールで求人情報をどんどん紹介してくれますので、現在仕事をしながら転職活動をしているという方も気軽に使うことができますよ(もちろん、紹介されたから絶対に応募しないといけないなどのしばりもありません)

私が実際に使っていたおすすめの会計転職エージェントは以下のようなところです。

4.会計事務所の求人に強い無料転職サイト

  1. ジャスネットキャリア

    ranking001

     

    求人数 5.0
    専門性 5.0
    難易度 3.0
    特徴:
    会計求人に特化

    会計事務所や経理実務の経験者におすすめの転職サイトです。

    会計専門の転職サイトとしては業界最大手で、東京(1000件以上の求人)大阪(200〜300件)を中心に非公開の求人情報が多く掲載されています。

    会計事務所未経験者の求人も多く掲載されていますが、基本的に求人年齢は20代後半〜30代までで、会計事務所実務経験者向けの求人案件が中心になります。

  2. マイナビ税理士

    求人数 4.0
    専門性 5.0
    難易度 4.5
    特徴:
    有資格、科目合格者限定

    税理士や公認会計士の有資格者、科目合格者限定の非公開求人が多く掲載されている転職サイトです。

    年収600万円スタートなど条件の良い求人が多い分、税理士であれば1科目以上の科目合格があることが必須条件になっているケースが多いのが特徴です。

    科目合格をしている方は必ず無料登録しておくことをおすすめします。

  3. リクルートエージェント

    求人数 5.0
    専門性 2.0
    難易度 2.0
    特徴:
    業界最大手の求人数

    転職業界最大手の転職サイトです。

    会計求人に特化しているということはありませんが、職業ジャンルによらず圧倒的な求人数がありますので非公開求人をこまめにチェックしておくとおいしい求人案件が見つかると思いますよ。

    会計事務所や経理未経験者の求人案件も充実しているので、まだ実務経験がとぼしい方も無料登録しておくと良いでしょう。

  4. MS-Japan

    求人数 2.5
    専門性 3.5
    難易度 5.0
    特徴:
    経理管理職、経験者求人に特化

    一般企業経理の管理職の求人に強い転職サイトです。

    会計事務所経験者は一般企業経理でも幹部候補として迎えてもらえる可能性が高いので、税理士として独立する以外のキャリアプランを持っている方は無料登録しておくことをおすすめします。

    会計事務所の求人も東京だけで数百件の登録がありますが、未経験者OKの案件はやや少ないためやや難易度の高い案件が多い印象があります。

  5. JAC Recruitment

    求人数 2.0
    専門性 2.0
    難易度 5.0
    特徴:
    外資系の求人多数あり

    外資系企業の求人情報が充実している転職サイトです。

    レノボやダイソンといった外資系超大手企業の経理管理職の転職案件も多数掲載されている分、難易度が高くなります。

    英語が得意、国際会計基準を使った経理の経験があるなど、外資系企業にアピールできる経験のある方は無料登録しておくとおいしい案件を紹介してくれるでしょう。